化粧品の成分記載のルール
まず基本のところですが、化粧品の成分表を見ようとするときはその表示の見方のルールを知る必要があります。
ざっくりと言ってしまうと、ルールは以下の2点です。
・配合量の多いものから順に記載する・配合量が1%以下のものは順不同でよいちなみに「医薬部外品」と書かれているものは化粧品と表示のルールが違うので、それはまたどこかでご説明します。
実は成分表に記載されている成分の大半は配合量が1%以下の成分であり、順不同に記載されているので、成分表の見方といってもあまり細かく見る必要はありません。
むしろどういったポイントを見れば、どういったことがわかる、ということを知っているほうが役に立つでしょう。
1%以上の成分は何を表す?
きちんと配合順に書かれている1%以上の成分ですが、
実は1%以上の成分は数的には少なく、少なければ3成分、多くとも10成分くらい、平均すると4,5成分あたりしかないと考えてください。
1%以上配合されている成分は成分表示の1番目からだいたい5番目程度まで、ということです。
1%以上の成分はその化粧品の基剤(ベース)となる部分ですが、ここを見ることでその商品のコンセプトが想像できます。
例をいくつかあげましょう。
★クリームの成分の上位のほうに、ポリマー(~ポリマーという表示)やシリコーン(~メチコンという表示)があれば、使用感、テクスチャー重視、それでもし1,000円程度の価格のものなら、コスト面から美容成分はほとんど入れることができないので、使ったときには気持ちがいいけれど長期間続けても肌にいいことはないかもしれない。
★同じような表示があり、シリコーンが表示の上位にきているようなトリートメントであれば、髪表面のコーティングに重きを置いているので、サラサラな仕上がりにしたい人には向いているかもしれない。
★化粧水の成分で一番上の成分が「水」ではなく「温泉水」となっていたら、まじめに作られている温泉水コスメ。
★逆に「温泉水配合化粧水」と大きく広告していても成分を見たとき「水、グリセリン、BG、温泉水…」のような感じになっていると、温泉水は入っていてもせいぜい数%なので、なんちゃって温泉水コスメ。
…という感じです。
特に、
どういう広告や訴求をしているのか、また価格はどうか、と合わせて全成分表示を見てみると、おかしな言い方ですがその化粧品の「誠実度」が見えてくることがあります。化粧品の成分の見方と、見破り方【後編】関連する記事
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