化粧品の「本当のところ」
化粧品 石油系界面活性剤とは
化粧品の石油系界面活性剤とは?
化粧品に使われる界面活性剤にはいろいろな呼び名があります。
石油系界面活性剤
石油系合成界面活性剤…
どれがどう違うのかはいまいちわかりにくいですが、2つのポイントに絞るとわかりやすくなります。
1.まず「合成」か、そうでないか。
2.それから「石油系」か「植物系」か、といった「由来」です。
上記の例でいうと、「合成界面活性剤」は「合成」されていますが「石油系」か「植物系」か(もしくはどちらにも分類できないか)はわかりません。
「石油系界面活性剤」は「石油由来」ですが、石油由来で合成していない界面活性剤はないと思われるので、「=石油系合成界面活性剤」ということになります。
ですが問題は、この「石油系」とか「植物系」とかの「由来」。
これには公的な定義がないため、化粧品会社によって界面活性剤の書き方が異なってきます。
その合成界面活性剤は石油系?植物系?
界面活性剤を合成してつくるとき、植物由来の原料だけを使えばそれは「植物系合成界面活性剤」と言えます。
同じように石油由来の原料だけを使えば「石油系合成界面活性剤」です。
では、植物由来の原料と石油由来の原料を合成してつくった合成界面活性剤は「何系」なのでしょうか?
正確に言うとこれは「何系」でもない、ただの「合成界面活性剤」です。
ですが「一部に石油由来の原料を使っているから」ということで、これも「石油系合成界面活性剤」と表現する化粧品会社もあります。
(一方、植物を使っているからといって、これを「植物系界面活性剤」と表現する誠意に欠けた化粧品会社はほとんどないと思われます)
ただ現実的に、純粋に石油由来の原料だけをつかった「石油系合成界面活性剤」は使われることが少なく、植物由来の原料と石油由来の原料からつくられた、単なる「合成界面活性剤」を使うのが主流になっています。