化粧品の「本当のところ」
美容液の順番は?【化粧品会社の薬剤師監修】
美容液の順番は?でもその前に…
いざ美容液を買ったけど「美容液って、いつ使えばいいの?」「化粧水とクリームと乳液と、どんな順番で使えばいいの?」と思う方も多いでしょう。
実は、美容液を使う順番に悩んでしまうのには、理由があるのです。
それは何でしょう?
化粧水とクリームがあった場合、ほとんどの女性は化粧水を先に使います。
「水」と「クリーム」なら「水」のほうが先、という化粧品の使い方のルールを、なんとなくでも知っているからです。
では「美容液」とは何でしょう?
美容「液」とは何でしょう。
化粧水、乳液、クリーム、ジェル、オイル…これらは、化粧品の「カタチ(性状)」を表していますが、「美容液」はカタチを表しているわけではなく、「美容」という「目的」を表しています。
「乳液状美容液」というものがありますが「乳液状ジェル」というものはありませんね。同じく「ジェル状美容液」もありますが「ジェル状オイル」というものはありません。「化粧水クリーム」とか言われたら「化粧水なの?クリームなの?」とわからなくなりますが、「ローション状美容液」も「クリーム状美容液」もありますね。
もちろん、オイル状美容液もありますし、美容液にはすべてのかたちがあります。
要は「美容液」には様々な種類があって、どのかたち(性状)をしているかによって、他のスキンケア化粧品と使う順番が変わってくるのです。
だから「美容液の順番は?」と考える前に「その美容液って、どんな美容液なの?」ということを考える必要があります。
では、美容液の順番は?
その美容液がどんな美容液がわかったら、使う順番が決まってきます。
化粧品メーカーの推奨する使用ステップがなければ、基本的に化粧品は「水」⇒「油」の順に使っていきます。
一般的には次の順番です。
化粧水⇒ジェル⇒乳液⇒クリーム・オイル
ジェルはクリームと同じ使われ方をすることが多いですが、性状としては化粧水を増粘剤で固めたもので、水の性質が強い剤型です。美容液がどの種類に該当するかを考えて、これに当てはめると順番が決まってきます。
ところで、美容液は本当に必要?
美容成分がたくさん入っていて美容効果が高いのが「美容液」。たしかにそれはその通りなのですが、ちょっとした落とし穴もあります。
化粧品が「美容液」を名乗るとき、実はそこにはルールがありません。
言ってしまうと、美容効果が期待できないような作りでも、メーカーが「美容液です」といえば、それは「美容液」になってしまいます。
ですから「こんなに安いのに美容液なんだって」という場合には、ちょっと疑ってかかったほうがいいかも知れません。
そもそも、化粧水やクリームにきちんと美容成分が入っていて美容効果が期待できれば、追加で美容液を使う必要はありません。ですがメーカー側からすると、美容液は値段も高く設定できて利益を得やすいアイテム、しかもブランドの顔となることも多いので、やはりラインナップしたくなるという側面はあります。
化粧水やクリームで満足できないから美容液を追加する、というのもいいですが、化粧水やクリーム自体から見直してみる、というほうが近道なこともあります。お肌の声をよく聞いて、ご自身に必要なスキンケアを見つけてください。
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