化粧品の「本当のところ」
肌断食とは?肌断食と化粧品の関係のホンネ
肌断食は肌にいい?
クレンジング、メイク、日焼け止め、化粧水やクリームまで、化粧品をすべてやめてしまって肌を本来の自然な状態に戻そうという『肌断食』。
メイクだけをやめたり減らしたりするだけのライトな肌断食もありますが、肌断食は肌にとって良いのでしょうか?
その問いへの答えは、こんな感じです。
肌に悪い化粧品を使っている、もしくは化粧品の使い方がまちがっている人にとっては、肌断食は肌にいい。
肌にいい化粧品を使っている人にとっては、肌断食は肌に悪い。
肌断食とは「今使っている化粧品をやめること」です。
もともと化粧品を使っていない男性には、肌断食はできません。
肌断食をしてみようかな…と考える人には当然今使っている化粧品があります。
ということは、肌断食をして今よりも肌がよくなるか悪くなるかは、今使っている化粧品抜きにして語れないのです。
化粧品と肌断食の関係
肌断食をして目指す肌を「健康な素肌」とします。
そうすると
不健康な素肌 < 健康な素肌 < 健康以上のきれいな素肌
となります。
これは言い換えると、次のようになります。
化粧品荒れ < 肌断食 < 化粧品美肌
メイク品できれいになる、という話は置いておいて、化粧品を使うことによって素肌に起きる良い面と悪い面から、肌断食のメリットとデメリットを考えてみましょう。
肌断食のデメリット
肌断食を始めて、乾燥肌に耐え、数か月を経てやっと化粧水などを使わなくても大丈夫な健康な素肌を手に入れたとします。
ですが健康な素肌に戻っても、当然、老化現象が止まるわけではありません。
シミやシワが増えてきますし、黄ぐすみで全体の顔色のトーンも暗くなってきます。
これに対して、化粧品を使う大きなメリットは次のとおりです。
・UVカットによる抗老化作用
現在、化粧品業界では加齢よりも紫外線のほうが肌の老化を進行させている、という認識が高くなっています。
ですから、日焼け止めやファンデーションによるUVカット効果は、肌の老化防止に有効、ということになります。
・美容成分による美容効果
美容成分が効果の出る量できちんと配合されていれば、加齢によって生じてくるシミやシワ、黄ぐすみの予防や改善が期待でき、抗酸化作用のある成分が入っていれば老化防止の効果が期待できます。
「美容」とは「健康以上にきれいになろう」ということですが、この「美容」を手放すことが肌断食のデメリットといえます。
肌断食のメリット
化粧品はさまざまな成分の組み合わせでできていますが、その中には本来肌に必要のない成分もたくさん入っています。
防腐剤や安定化剤などは、化粧品を腐らなくするためや、化粧品に沈殿が出たり分離したりするのを防ぐには必要ですが、肌にはまったく不必要なものです。
そういった成分が肌に悪い影響を与えるのかどうかは、成分の種類や配合量、使う人の体質によりますが、悪い影響のほうが美容効果によるメリットを上回っている場合、化粧品を使えば使うほど肌は体力を失っていきます。
化粧水や美容液を使っていれば安心、という人もいますが、化粧品は何でもいいから使っていればいい、というものではありません。
極端な例ですが、例えば100円の化粧水には美容成分はほとんど入っていないでしょう。
でも防腐剤はしっかりと入っているはずです。
また、クレンジングなどによる肌の脱脂のしすぎも、乾燥肌から肌トラブルを招きます。クレンジングは「メイク品を落とすことができる」=「メイクをすることができる」ということだけがメリットで、クレンジングを使うことの「肌へのメリット」は本来ひとつもありません。
『肌断食』という言葉が生まれたのはまさしくこういった「化粧品害」が根本にあり、肌断食のメリットは「美容」を捨てても「化粧品害」を避けて「健康」を選択できる、ということでしょう。
ここまで肌断食のメリット、デメリットを化粧品に絡めてお話ししてきましたが、実際にはやってみないとどうなるかわかりません。
人の肌質はあまりにも複雑で、肌断食をしたときにどういったことが起きるのかはおそらく専門家でも予想ができないものでしょう。
もし肌断食をやってみたい、というのであれば、メイク品をクレンジング不要のものに変えてみる、そのあと、ベースメイクをやめてみる、基礎化粧品では、アイテムを1品減らしてみる、そのあと、朝晩使っていたものを晩だけにする、といったように、肌の様子をしっかりと観察しながら、段階を経ていったほうがリスクは少ないでしょう。
肌断食が本当にあなたにとって良いことかどうかは誰にもわかりません。
あなたにとって、最もよい肌との付き合い方が、見つかりますように。
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